スキャンしたPDFが重い理由
ワープロで書いてPDFに書き出した五ページの手紙は、たいてい200キロバイト未満です。同じ五ページを印刷し、署名し、スキャンして戻すと、平気で15メガバイトに届きます。まったく同じ文言の文書に対して七十五倍です。壊れているわけではありません。二つのファイルが単に同じ種類のものではないだけです。片方には文字の描画命令と書体が入っています。もう片方には紙の写真が五枚入っています。スキャンを文書ではなく写真アルバムとして見た瞬間、その振る舞いはすべて予測できるようになります。なぜ巨大なのか、なぜ検索できないのか、なぜWordに変換しても何も出てこないのか、そしてなぜ手元のどのファイルよりもよく縮むのか。
メガバイトの出どころ
スキャナーの三つの設定が掛け算になります。ひとつめは解像度です。A4のページを1インチあたり300ドットで読むと、およそ2480×3508画素、つまり約870万画素になります。600ドットに上げれば3500万画素近くまで増えます。どの画面にも映らず、普通の文字にはどのプリンターも必要としない細部のために、四倍のデータを抱えることになります。ふたつめは色の深さです。フルカラーは1画素につき三つの値を保存し、灰色階調は一つ、純粋な白黒は1ビットだけです。白い紙に黒い墨で書かれたページをカラーで読み取れば、圧縮前の生データは三倍になり、その見返りは紙のあった場所にうっすら残るベージュの色味だけです。みっつめはスキャナーが選ぶ符号化です。ページを可逆形式で保存する設定なら、埃の粒も紙の繊維も一バイトずつ残り、紙そのものの雑音がファイルの大きな部分を占めることになります。
紙の質感が高くつく理由
この最後の点は驚かれます。圧縮は繰り返しを見つけることで働き、きれいな白い面はほとんど無に近くまで縮みます。ところがスキャンされた白いページは白くありません。紙の粒、ランプのむら、センサーの雑音が作り出した、わずかずつ違う何千もの「ほぼ白」の値の集まりです。可逆の圧縮にとってその面は予測できない細部であり、正確に保たれなければなりません。だから空白のページが本物のメガバイトを消費します。カラーではなく灰色階調で読むと改善し、ほとんどの読み取りソフトが備えている文字モードや網点除去モードを使うとさらに改善します。これらのモードは、ページが符号化される前に「ほぼ白」を白に均してしまうからです。白紙一枚のスキャンが四十ページの本文文書より重いのはなぜか、その答えがこれです。
検索も変換もできない理由
スキャンしたページにはテキスト層がまったくありません。グリフも文字コードもなく、あるのは文字の形をした画素だけです。閲覧ソフトの検索は何も見つけず、複製ボタンは何も選ばず、PDF変換ツールは正直に空の文書を返します。文字を足す唯一の方法は光学文字認識で、画素を見て文字を推測します。今の文字認識は、きれいでまっすぐな印刷ページには強く、手書き、薄れた複写、印影、表、斜めから撮ったものには頼りになりません。しかも黙って失敗します。自信をもって誤った文字は、正しい文字とまったく同じ顔をしています。だから重要な文書における文字認識の出力は、復元された本文ではなく、校正すべき下書きです。
すでに届いてしまったファイルを救う
他人の文書を読み直すことは普通できないので、実務的な解決は符号化のやり直しになります。圧縮が最も輝くのがこの場面です。スキャンは純粋な画像データであり、画像データこそ圧縮ツールが作り直せるものだからです。当社の計測では、十二ページのスキャン文書が17.69メガバイトから1.49メガバイトへ、91.6パーセント減り、画面上では申し分なく読めるままでした。この種の結果はスキャンでは普通のことで、差し出すものを持たない本文文書では実現できません。結果はサムネイルではなく等倍で確認し、とくにページの中でいちばん小さな痕跡を見てください。署名、印影、脚注、手書きの書き込み。それらが残っていれば、そのファイルは問題ありません。
スキャナー側で正しく設定する
自分でスキャンする場合、重要な設定は単純です。あとで拡大したり文字認識にかけたりする可能性のある文書には300ドット、日常の事務書類には200ドットを使います。600ドットは写真や細密な図面のためのもので、署名済みの請求書のためではありません。色が情報を持たないなら灰色階調にしてください。色付きの印、蛍光で示した条項、グラフなどは例外です。読み取りソフトが選ばせてくれるなら、可逆ではなくPDFの中に写真形式で保存させ、傾き自動補正と白紙ページ除去を有効にします。急ぎのときのスマートフォンのカメラは立派なスキャナーですが、ページは平らに置き、光を均一にし、画面いっぱいに入れて撮ってください。そして通常のカメラではなく、遠近をまっすぐに直すスキャンアプリを使ってください。斜めに撮られたページは文字認識を打ち負かし、見た目も雑になります。
大きいことが正解の場合
大きなスキャンがすべて誤りというわけではありません。写本、図面、医用画像、そして法的な重みを持つものの電子化は、意図的に高解像度・カラー・無劣化で行われます。今日捨てた情報は明日には戻らないからです。判断の指針は、そのファイルを誰が読み、どれだけ長く生きなければならないかを問うことです。今日の午後に同僚へ送るスキャンは、小さく読みやすくあるべきです。三十年保管する権利証のスキャンは、大きく忠実であるべきで、メールで送る複製はそこから作った圧縮版であって保存原本そのものではありません。文書がそれに値するとき、両方を持っておく費用はわずかな保存領域であり、この問題を永久に片付けてくれます。
どんなファイルでも一瞬で見分ける
手元のPDFがどちらか分からないときは、五秒の確認が二つあれば足ります。カーソルで一文を選択してみて、ページ全体がひとかたまりで反転するなら、それは画像であり、あなたが持っているのはスキャンです。次にファイルサイズをページ数と比べます。1ページあたりおよそ0.5メガバイトを超える文書は、ほぼ例外なく画像が主体です。この二つで、圧縮が劇的に効くかどうか、そもそも文字の抽出が働くかどうか、そして本当は送り主に元のデジタルファイルを頼むべきではないかが、すぐに分かります。そして最後の選択肢こそ、しばしばいちばん速い解決です。
よくある質問
五ページしかないのに、スキャンしたPDFが20メガバイトあります。
1ページが1枚の写真だからです。600ドットのカラーならA4一枚でも圧縮前に4メガバイトを超えることがあり、五ページで20メガバイトに届くのは不具合ではなく単なる算数です。
スキャンを圧縮すると読めなくなりますか。
まともな設定ならなりません。圧縮ツールは画面に必要な解像度を残すので本文は鮮明なままで、消えるのは、そもそも読んでいなかった紙の粒や色の雑音です。
スキャンしたPDFを検索できるようにできますか。
文字認識を使う方法だけです。画像の上に見えないテキスト層を重ねます。きれいな印刷ページには効きますが、手書き、薄れた複写、複雑な表には弱いので、重要なものは必ず読み直してください。
文書のスキャンには何ドットが適切ですか。
日常の書類は200ドット、文字認識や拡大を予定しているなら300ドットです。600ドットは写真や細かい図面のために取っておいてください。
カラーと灰色階調のどちらで読むべきですか。
色に意味がないなら灰色階調です。生データのおよそ三分の二が減り、黒い文字はむしろきれいに見えます。
ページの写真はスキャンの代わりになりますか。
読みやすさという点では、ページが平らで光が均一、そして遠近を補正するアプリを使うなら、多くの場合は代わりになります。文字認識や公的な手続きでは、本物のスキャンのほうが明らかに確実です。
PDFの圧縮・Word変換・パスワード処理を、ブラウザーのタブの中で。 ファイルを重くしている画像を符号化し直し、テキスト層からWord文書を組み立て、パスワードを設定または解除します。当社が計測した十二ページのスキャン文書は17.69メガバイトから1.49メガバイトになりました。処理はタブ内で完結し、アップロードはありません。
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